グラン・トリノ

【おすすめ映画レビュー★洋画】
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【あらすじ】
妻に先立たれ、息子たちとも疎遠な元軍人のウォルト(クリント・イーストウッド)は、自動車工の仕事を引退して以来単調な生活を送っていた。

そんなある日、愛車グラン・トリノが盗まれそうになったことをきっかけに、アジア系移民の少年タオ(ビー・ヴァン)と知り合う。

やがて二人の間に芽生えた友情は、それぞれの人生を大きく変えていく・・・。




【解説】
『ミリオンダラー・ベイビー』以来、4年ぶりにクリント・イーストウッドが監督・主演を務めた人間ドラマ。

朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい主人公が、近所に引っ越してきたアジア系移民一家との交流を通して、自身の偏見に直面し葛藤(かっとう)する姿を描く。
イーストウッド演じる主人公と友情を育む少年タオにふんしたビー・ヴァン、彼の姉役のアニー・ハーなどほとんど無名の役者を起用。

アメリカに暮らす少数民族を温かなまなざしで見つめた物語が胸を打つ。
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【おすすめ度】★★★★
以前からその評価の高さが気になっていたのですが、ようやく鑑賞することができました。

アメリカ映画界の巨人、クリント・イーストウッド。
御年80歳を超え、イーストウッド史上最高の全米興収をマークしたヒューマンドラマは、ある意味今まで感じたことのなかった感動をもたらしてくれました。

名車グラントリノ

グラントリノとはフォードの車種フォードトリノのうち、 1972年から1976年に生産された車種の名称である・・とのこと。

作品のタイトルでもあるこのヴィンテージカーが、作中いろいろなモノの象徴として映し出されています。

物語の展開にともなって、男の憧れ、一人前の象徴、友情の証として、さらにはアメリカの歴史、そして主人公ウォルト・コワルスキー自身の人生の象徴として。

ウォルトが愛おしげに洗車し、酒を飲みながらうっとりと愛車を眺めるシーンがとても印象的でした。

イーストウッドの俳優人生の集大成

よくこの映画は上記のように表現されています。
私もそう思います。

同じ脚本を基に、どんなに有名な監督、俳優を使ってもこうはならなかったと思います。
そもそもイーストウッド以外、この作品は作ろうとさえしなかったでしょう。

物語の舞台サイズは小さく、地味で、ストーリーもある意味ベタです。
しかしながら鑑賞後に残る余韻は大きかった。

俳優としてのイーストウッド(コワルスキー)の眼差し、映画監督としてのイーストウッドの眼差しが完全にシンクロしており、それが観ている自分自身にも伝染し、作品の世界、登場人物の心情により共感できたことがその要因だと思います。

私はそれまで特にイーストウッド贔屓でいたわけではないのですが、この作品に関しては彼の俳優としての経験、監督としての経験のとてつもない深さを感じてしまいます。

この作品で泣かれる方も多くいるらしいのですが、私は泣けませんでした。

最後に心に残ったのは、主人公コワルスキー、そして映画人イーストウッドへの深い尊敬と憧れの念でした。












posted by K at 22:16 | おすすめ映画 【更新順】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする